top

ワンランク上のネタ番組『有ジェネ』

f:id:pocl97:20190328231000j:plain

クビとは有田軍団(有田ジェネレーションズ)から脱退すること

毎週欠かさず『有田ジェネレーション』(TBS・月24:58〜)を見ている。それも4年も。しかし、私と同じように毎週この番組を見ている人に会ったことが一度もない。それに番組がネットでバズった記憶もない。時間帯の昇格だってほとんどない。えっちょっと待ってよ?私のこの番組への愛と世間からの評価にズレを感じるんですけど???私は4年も夢中なんだよ??ウルトラスーパー面白いんだよこのネタ番組??なんで皆気づかないの!?!??!?!
そんな思いが、爆発した。特に先月の有ジェネは、この4年の歴史をしみじみ振り返ってしまうほど素晴らしかった。ついついTwitterで長文投稿を4件もしてしまった。だからここでも、この素晴らしいネタ番組『有田ジェネレーション』をアピールしたい。


1.リアルガチの審査

f:id:pocl97:20190328231353j:plain

ゆーびーむ⭐︎、イヌコネクションまんぷくフーフーは先週の放送でクビになった。

この番組は、最強の有田軍団...すなわち有田ジェネレーションズ(番組レギュラー)を結成するためにネタオーディションを繰り返す番組。有田はネタだけでなく自己PRを含めて審査をし、合否を言い渡す。判断に迷えば再審査となるし、出来が悪ければPRを見ない時もある。この番組最大のポイントは、ネタに対する評価が真剣に行われているところ。本気で審査を行っているため、見事合格し軍団入りしたとて、場合によってはクビになることもある。こうして本気で芸人やネタに向き合っているから見応えがある。

先月3週に渡って放送されていた「レギュラー生き残りネタ総選挙」では、審査の真剣さがよく現れていた。審査員のコメントに注目してほしい。審査員(有田、アンガ田中、小峠)はネタのどこが面白かったのか具体的に褒めてた。芸人にとっては嬉しいコメントだろうし、視聴者にとってはお笑いを違う角度から楽しめる。なぜこのネタは面白いのか?が伝わってくるなんて、そんな関ジャム的なことしてくれて有難う!!

例えば、「便器屋」という設定でコントを披露したわらふぢなるおには、

田中「ボケとツッコミの質が一個一個すごい丁寧。全部想像を裏切る感じ。芸人の俺は一個も読めなかったから......スゲえよ。」
有田「便器屋さんっていう設定でコント作った人見たことない。なんでひらめいたの?」

「虫を怖がる人」のコントを披露したイヌコネクションには、

田中「虫がここ(肩を指差す)にいるなって時に、ちゃんと相方がその場所を見てるとか、虫が飛んでいったらちゃんと2人が目線を揃えてるのとか......めちゃめちゃ練習が見えてる。意外と、それがずれると見てる側はエッてなるのよ。」

ここはM-1か?と思うほど丁寧なコメントだと思う。さらに、なんだかんだで全員合格!みたいなオチはここには無い。実際にこの放送で、軍団メンバー3組が合格点を超えることができずクビになった。有ジェネフリークの私としてはこの3組のクビは寂しい結果だったんだけど、これぞ有ジェネの醍醐味。きっとまた軍団入りをかけて番組に挑戦しにくるはず!あー楽しみ!


2.ドキュメンタリー性
思えば、番組開始当初から比べると、軍団入りへの基準はこの4年で格段に上がった。初期の頃は、例えば、『あらびき団』に登場するような芸人が多く出演していた。ある種マニアックな、お笑い好きのためのネタ番組といっても過言ではなかった。


youtu.be

 

だけど、今は違う。今の有田軍団は誰がみてもめちゃくちゃ面白いから。オーディションを繰り返していくうちに、有田軍団は洗練されていった。(フォローじゃないですが二の腕パンパンおじさんはめちゃくちゃ面白いです。)(追記:2020年12月現在、大分番組が大きくなって(?)有名人が増えて雰囲気も変わったけどもずっとオモシロイ)

その証拠に、以前軍団メンバーだったぺこぱが今回オーディションに再チャレンジしたところ残念ながら不合格となった、という出来事がある。
ぺこぱというコンビは、2019年1月に放送された『おもしろ荘』で優勝したコンビ。以前は有ジェネ軍団だったものの途中でクビになったため、番組からは姿を消していた。それからしばらくして2019年1月、有ジェネ軍団の時とは一味違うネタをおもしろ荘で披露し優勝した訳なんだけど、それから2ヶ月後、満を持して有ジェネに再挑戦した。しかし敗退。ネタを磨いてから再挑戦したにも関わらず、再び軍団入りすることはできなかった。ウッ...紛れもなく軍団のレベルアップを感じちゃう...

このように歳月をかけて有田ジェネレーションズは進化している。軍団の成長、メンバーの入れ替わり......これは紛れもないドキュメンタリー番組。今や有田軍団にいる芸人たちは、ライブシーンで上位に上がる(たぶん)人気芸人たちばかりでテレビにこそ登場する機会は少ないのだろうけど抜群に面白い。ぜひこの機会に「全員が面白い」有田ジェネレーションを見て欲しい。

3.桐野安生という男

ごめんウソ。全員が面白いは、言い過ぎちゃったかも!

f:id:pocl97:20190402210621j:plain

https://natalie.mu/owarai/news/298336


この黄色い男桐野安生、先ほど素晴らしいコメントをしていたアンガールズ田中に言わせてみれば、「何これ?全然おもしろくないじゃん!」である。うんそう面白くない、ていうか意味がわからない、おわらいむずい、なんか変顔で笑かしてくるし。しかし登場から1年、有田哲平のえこひいきで有田ジェネレーションズとしてずっと番組に登場してる。

結局、この世で最もおもしろいコンテンツは「内輪ウケ」だと思う。ずっと見てると、いつまでこいつこのネタやってるんだろう?とか、他のネタも中身同じじゃんかwwwとか、そういう内輪の目線で面白がれる。というか、なってしまった。(ならざるを得なかった。)ずっと見せられていると目線が変わるものだなあ。結局、最後まで桐野を贔屓しちゃう有田に、なんでだよwwwwって突っ込みながら見てる。有田にしてやられてる。

もはやオーディション番組として破綻しているけど、この内輪こそが、有ジェネが有ジェネである所以だと思う。この依怙贔屓する茶番感は、有ジェネがバラエティ番組である証拠で、ふつうの真面目なオーディション番組ではないことを表してる。あくまでネタ番組で、あくまでバラエティ番組というか。桐野への茶番がおもしろく見れてしまうのは、期間をあけて継続的に見続けているから。これは地上波テレビならではの、視聴習慣のなせる技だと思う。だから有田ジェネレーションに感服って感じ。有ジェネはテレビじゃないとできない。だからこそ今テレビでやるべき(これからも続くべき)ネタ番組だと思う。

tver.jp